25年続いた搾油料金の見直しをしました。
岐阜県の白川エゴマ搾油所では、10月から搾油料など値上げしました。
みなさまの搾油所はいかがですか?
搾油袋、瓶代、電気代、も値上がりしましたね。
平成12年から始めた搾油所ですが、
搾油料6キロまで3000円、1k500円税込みで、約25年続けてきました。
色々な値上げを機に経理を計算すると、利益どころか、
労賃、搾油機の償却も出ていないという現状を、確認しました。
搾油所も代替わりし、幸い私服部圭子から、娘の充気さんが引き継いでくれています。
搾油依頼で持ち込まれる方によっては、
唐箕もし直し、
洗いや乾燥もある為、
それらも手間賃をいただくようになりました。
充気さんは、米粉の加工と販売もしており、搾油所と米加工所を運営しています。
パートの方にも搾油をしてもらっていますので、
当然労賃が発生することから、今後もより良い油搾油を続けるためには、
この度、思い切って値上げをしました。
6キロまで4200円(税込み)1k700円になりました。
全国のエゴマの会の中には、市町村が、町内の方には搾油料の補助をしているところもあります。また、自治体が運営しているところもあります。
私のところは、個人運営ですので、持続可能な価格にし、品質と生産者の技術向上に貢献できるよう、一層精進いたします。
少ないエゴマでも搾油できますので、お気軽にお問い合わせください。
品質を損なうエゴマ収穫の落とし穴3つ
搾油所では、持ち込まれたエゴマを水分量を測ります。9%以上だと、スグに乾燥室にもっていきます。カビが出てきたりする恐れがあり、届いたら、すぐにその確認をしています。
なんといっても、全国から来ますので、はじめてつくった方では、いろんなよくない品質で来るエゴマもあります。たいていは原因が、次の3つです。
慣れたころに、大失敗しますので、記しておきます。
①収穫後のエゴマの束をハウス内での詰め込みすぎの放置や密な置き方で、葉っぱの湿気でかびてしまった。残念ながらカビ気は洗って油にしても消えません。半年のエゴマ育てが水の泡になります。エゴマの収穫期は、広い面積の方は、晩生、中生と品種をずらす。10月は、作業時間を確保する。(行楽シーズンですが・・・宿命です)など、対策しておきましょう。
②洗った後の乾燥が、湿気の多い状態で放置。または、熱いハウスで放置しすぎた。広げ方が分厚いために、又は風通しの悪い場所で中まで均等に乾燥できてない。加温乾燥は、絶対にだめです。品質が低下します。
搾油所では、いろんな方のエゴマを食べて品質と味を見ます。肥料や選別具合によって味が微妙に違います。1人づつ色や味も違いますし、本当にエゴマは個性が出ます。
エゴマは収穫からが勝負で、職人技です。搾油も職人技です。
だからこそ、愛情かけて丁寧にしてあげれば、答えてくれるのがエゴマだとも言えます。思いをもって大切にエゴマパワーの恵みを、いただいていきましょう。
えごまの油は、酸化しやすいと言われています。
それは、外の油よりも分子構造が酸素と結びつきやすいことを指しています。
酸素にふれて酸化するのは、どの油も一緒で、特にえごま油だけというわけではなく、同じ時間なら、最初に酸化していくというのが事実です。
ですが、私たちのえごま油は、一番搾りです。
原料そのものの品質が、全部油に出ます。
一般の工業的搾油法と精製法を行っている油は、原料や品質が悪くても、それらの有害物質をとり省くことができるために、酸化した油が出回りません。
ですが、私たちの油は、実の品質が悪いと、油にその有害物質が含まれてしまい、どんなに素晴らしいエゴマという食べ物も、有害な食べ物、ガンをも招く食べ物になります。
だからこそ、搾油所の役目はとても大きいのです。
生産者が、収穫で、洗いで、乾燥で、ミスをすると、原料が劣化、酸化、カビ菌などに襲われ、えごま油として、体に良い油とは言えないのです。
オメガ3の不足と、エゴマのミネラルやたんぱく質は、私たちの体にとても大切な食べ物になります。
ですが、一つ間違うと、有害にもなるということを搾油所では認識し、必ずえごまの品質確認をしたうえで、加工しています。
一番搾りの油には、ミネラルや天然の抗酸化物質ルテオリン酸、リン脂質なども豊富で、黄金色が、天然の遮光さえしているのではないかと思います。
良いエゴマを搾油したエゴマ油は、1年経っても品質を保っています。
顔の見える、日本エゴマ普及協会に連なる搾油所のえごま油を食卓にのせてください。